(2009/10/27)
北里大学キャンパス内の放射性物質トリウム漏れ疑惑について、本紙では、実は関係者である「株式会社日本衛管指導センター」の代表取締役・古矢光正さんに取材申し入れを行っていた。8月19日のことである。
本紙の過去記事「学校法人北里研究所のうわさ真偽求む(2009/07/21)」においても北里大学・北里研究所関係者の情報提供を求めたが、それとは別に、そもそも北里大学の不正を糾弾するに至った情報源からの指摘により、この株式会社日本衛管指導センターの古矢さんに取材申し入れをしたのには、ちゃんと根拠があった。
日本衛管指導センターは少し前まで北里と取引をしていたのだが、「社団法人北里研究所+学校法人北里学園→学校法人北里研究所」との合併・新設を期に、取引停止≠ノなった業者でもある。
「学校法人北里研究所のうわさ真偽求む」にも記した通り、日本衛管指導センターが学校法人北里研究所新設と同時に取引停止になったのには、社長の古矢さんが北里大学港区白金校舎T号館におけるトリウム保管所からの『放射能漏れ』に関し、正義感から大学に警告をしたことが経営陣の逆鱗に触れたからと噂されていた。
その噂に関し、正確で裏づけのしっかりした情報が提供された。本紙は日本衛管指導センター古矢さんに対し、これ以上ないほど丁寧に取材申し入れの手紙を書いた。
北里大学港区白金校舎T号館におけるトリウム保管所からのトリウム漏れに関して、取材・情報収集をしております。このトリウムの危険性や北里研究所の保管状態の問題点など取材させていただけないでしょうか・・・・・・
それに対して日本衛管指導センターからの返答はなかった。
しかし、間もなく、情報提供者の方から驚くべき情報が寄せられた。
その情報とは、本紙から日本衛管指導センター古矢さんへの取材申し入れが、間瀬行雄事務本部長から小林裕志人事担当常任理事、そして柴忠義理事長に伝わった(漏れていた)ということ。
本紙が日本衛管指導センター古矢さんに取材申し入れをしたことは、古矢さんが他言をしなければ北里研究所に伝わるはずがない。本紙と日本衛管指導センター古矢さん、そして郵便を配達した郵便配達の兄ちゃん以外は知らないはずの取材申し入れが何故だか間瀬さんから柴理事長に伝わり、それが情報提供者の方にも伝わっているとは・・・。
不思議な話だ。
それはともかく、柴忠義理事長からの直接の指令か定かではないが、針谷義弘管財担当常任理事が動いた。針谷理事は古矢さんを呼びつけたそうだ。色々な話し合いが行われたことだろう。古矢さんは一度は取引停止になった学校法人北里研究所だが今後は取引が再開したりするのだろうか?
本紙としては書簡にも書いた通り、古矢さんに、「トリウムの危険性と北里研究所側の対応に問題はなかったか?」という重要かつ真面目な内容を尋ねるつもりであった。北里大学経営陣の下ネタや不倫ゴシップなどではない。
北里研究所に勤務する職員の方々の健康や生命に関する非常に真面目なテーマを訊ねるつもりだったが、その誠意が伝わらず、かつ、この取材申し入れが、間髪いれず、大学首脳陣に伝わっていたことに、非常に失望を感じている。
北里柴三郎先生の意志に背くような方向へ向おうとしている学校法人北里研究所の唯一の救いは、職員の方々が現状を憂いて、個々に改善のための努力をされていることだろう。それらの有志の方々からの情報提供により、現経営陣の不正疑惑が、また新しく寄せられたのだが、それは次回。
(本紙関係者が近所に立ち寄った際、記念に撮影してきた北里研究所グループ創設者にして細菌学の父と呼ばれる故北里柴三郎先生の墓碑)