巨額脱税のリビエラグループが葉山港の指定管理者に松沢成文神奈川県知事、脱税企業を税金にて雇う愚行(2)

2010/07/15

 昨年12月、凡そ7年間で約20億円に上る申告漏れの実態を東京国税局に指摘されたのが、東京の不動産会社「リビエラコーポレーション」(港区南青山3-3-3リビエラ南青山ビル6F=渡邊昇取締役社長)である。

 その内10億円については、多額の裏金を捻出するが為に仮装・隠蔽を図る悪質な所得隠しであったと認定された。重加算税などを含めた9億円の追徴に対し、リビエラコーポレーションは「見解の相違はあるが、既に修正申告した」と、脱税者の誰もが口にする常套句を吐きつつ、事実上の白旗をあげた。東京国税局の立場からすれば、指摘した通りに納税させた事で一件落着といったところであろう。

 しかし、巨額の部類に入る脱税額や悪質な手法、加えてグループ企業を総動員しての組織的脱税を長年慣例化していたことを踏まえれば、企業及び経営者を刑事事犯として当局に告発するのが、納税義務の平等性を保つことからも、必要だったのではないかと考える。

 以前から思うところではあるが、告発スル・シナイのサジ加減が、政治的判断(対象が政治家支配の企業、毒饅頭喰らった政治家の口添え等)で左右されていると疑うのは、申告すら必要としない貧乏人の僻みからなのか。因みに、リビエラコーポレーションは、金権政治の権化、故金丸信自民党副総裁の息がかかった「丸金コーポレーション」が商号変更した会社である。

 兎に角も、重加算税を課せられたとはいえ、それ以上の追求から免れたリビエラコーポレーションは、同時期に別個の問題も解決していたのである。その問題とは、リビエラグループの事業戦略上に於いて、重要と位置付ける事業が、危機を回避した事である。

 リビエラグループに組する株式会社リビエラリゾート(逗子市小坪5-23-9)は、脱税が発覚する2ヶ月前に、神奈川県の指定管理者に選定され、翌年の4月から葉山港の運営を開始する事が決定していた。そこに降って涌いたのが、リビエラコーポレーションを主体としたグループ企業による組織的脱税の報であったのだ。

 神奈川県庁は、リビエラリゾートも脱税に関与していたのではとの疑いから、同社社員を県庁に呼び寄せ聞き取り調査を行なった模様だ。指定管理者といえば、公の施設を行政に代わって包括的に業務代行を行なうものであり、当然、その費用は税金で賄われる。

 県庁としても、脱税に関与した企業を指定管理者として認める訳にはいかず、結果次第では再考の必要性も意識しての調査だったに違いない。しかし、、、

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