(2010/12/15)
平成21年6月にイタリア・ミラノで初コレクションを発表した「Jhon AG」なるメンズ・ファッションブランドのショップが渋谷にオープンした。しかし、早々から金銭トラブルを抱えて閉店してしまった。事業主体は潟Aンバランス代表の津久井勝巳が旧ライブドアの伊藤秀俊の計らいで潟Zシールの上田昌孝CEOから4億円の融資保証を取付け設立された合同会社CENCEだ。金銭トラブルの発端はセシールから数回に分けて投入された約4億円の一部が消えてしまったからだ。
新ブランドの誕生と出店は実行されてはいるが、多額の使途が不明であり、参入した業者達への支払いもされず責任者の津久井勝巳と実務を任されていた鈴木善行は音信不通となってしまった。代わりに富士一太郎が現れ事後処理をしていたことで怪しさは深まった。経理で雇われた従業員などは、理不尽な金の動きと怪しげな人の出入りに「何だかヤバイ会社だ」と察して早々に退社したという話しもある。
そんな問題の渦中にあるアンバランス津久井に接触し取材することができた。津久井の主張は、確かに多額の資金が消えたことは認めるが、鈴木善行に全てを任せていたので、疑わしいのは鈴木であり、自身は金の流れを知らないのだという。さらに富士一太郎が本件とは無関係な木戸某の名を騙り、背景に暴力団関係者がいることを装って津久井をマインドコントロールし、津久井に理不尽な因縁を付けて、業者に支払うため金庫に保管していた約1500万円を持ち逃げしてしまったのだという。
また、製造業者を束ねていた飯田一之が理不尽な海外への発注とセシールへの資金請求を繰返していたことも資金喪失の原因の一つとして挙げている。この飯田の理不尽な発注が原因で一時CENCEの代表に就いていた渋谷範政(潟激Lップトロワ代表)と飯田が喧嘩になったのだというが、渋谷は飯田と共に津久井に対する被害者の一人として被害業者の弁護士に相談に行ったという話しもあるから、それぞれの主張は食い違う。
そんな中で「セシールから振り込まれた金は津久井と鈴木が山分けした」「津久井は借金返済と代官山で美容室をする女に使った」「鈴木は幼稚園を経営する地方の実家に新築を建てた」とか「ある人物にキックバックが渡った」「いやセシールも被害者だろう」との噂が錯綜している。
何れにせよ、これらの情報を精査すると同じ穴の狢と言うべくセシール資金に群がり私腹を肥やした(詐取した)者が複数いるという疑念を抱かずにはいられない。
故に、セシールは投資では無く融資しただけでプロジェクトには無関係と主張しているようだが、最初にプロジェクトを持ちかけたこと、社員を動員してたこと、使途明細を報告させた上で数回に渡り送金していること、実績の無い会社に大金を融資したことの理由を明らかにするべきだ。そして、セシールの名を騙り多くの関係者を欺いた津久井を告訴して真相を究明するべきではないか?津久井にしても、潔白だというなら先ず富士一太郎を告訴をすべきである。そして鈴木善行を探し出し、セシールから振り込まれた約4億円の使途を明確にすべきである。
4億円はアパレル業界で新ブランドを立ち上げる資金にしては小額なのかもしれない。セシールにとって4億円は大した金額ではないのかもしれない。しかし、末端にいる縫製業者等にとっては100万円でも死活問題となる大金である。現に被害を被った業者の中には廃業に追い込まれた者もいると聞く。フジ・メディア・ホールディングス日枝久会長には是非とも真相を究明し、傘下に入れたセシールによって被ったグループの汚名を払拭して頂きたい。セシール上田CEOも含め、仕掛けられたアンバランス津久井勝巳と鈴木善行、そして富士一太郎や旧ライブドアといった魑魅魍魎の渦巻く不条理を糾して頂きたいものである。でなければ日枝会長も責任の所在を問われることになるだろう。次号に続く。
※セシール・津久井VS被害業者 訴訟 平成23年1月17日 東京地裁502法廷10時10分〜