2007/03/06
安藤先生が本紙創刊時(平成8年11月20日)に寄せて下さった祝辞を、改めて「書」として書き上げて下さいました。
男の怒りに私憤と義憤の二つあり「我」を生かし、見栄面子で怒るは私憤にして匹夫の勇なり。
「我」を殺し、普遍の正義を以て怒るは義憤にして侠の勇なり。
私憤に生命を賭するを与太者、義憤に生命を賭するを「国士」と呼ぶ。両者は似て非なるを知るべし。
国士の歩む道は正直なれど、火中の栗を拾うが如く労多くして報われることの少なし。
平成太平の世に真の国士は何処にありや――。
白倉康夫君、敬天新聞の創刊おめでとう。政治屋、大蔵官僚、金融機関、大宗教という「政・財・官・教」が一体となって国民の血税を貪り私利私欲に走るいま、熱血の漢たる君が《国士の筆誅》を以ってこれを糾弾するのは誠に痛快至極。信ずる処にしたがって奔馬の活躍を期待します。
継続は力なり――。たとえ牛歩といえども歩き続けるならば、やがてその足跡は千里の道に印されることになるでしょう。
国士啓蒙家・白倉康夫君の前途に幸いあれ。